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技能五輪・アビリンピックについて

技能五輪全国大会は、高度なものづくり技術を持つ満23歳以下(一部競技を除く)の若者による技能レベル全国一を競う大会です。1000名以上の選手が繰り広げる熱戦を通じて、若年技能者のレベル向上と、技能の重要性のアピールを目指します。技能五輪で上位に入賞すると、2年に一度行われる国際大会出場の道が開けます。

アビリンピック(全国障害者技能競技大会)は、満15歳以上の障害のある方々による技能競技全国大会で、優勝者はおおむね4年に一度開かれる国際アビリンピックの代表候補となります。障害者の職業能力に対する社会的理解を深め、雇用を促すことを主な目的としています。

第1回技能五輪全国大会は、第12回国際大会(アイルランド)へ派遣する日本代表選手を選抜するため、1963(昭和38)年5月に東京で開催されました。第28回全国大会までは、東京都・千葉県内を主会場に実施していました。中央職業能力開発協会と愛知県の共催により、愛知県内の各会場で開催された1991(平成3)年の第29回全国大会以降は、都道府県との共催により開催地を変えていく地方開催方式を推進しています。

2012(平成24)年には、第50回技能五輪全国大会と第33回アビリンピックが長野県を舞台に行われました。長野県からは34職種、121名の選手が参加。金賞8名をはじめ、入賞者多数の好成績を収めました。長野県のものづくり技術の高さを全国、そして世界にアピールするとともに、県民参加型の活気あふれるイベントとして大盛況のうちに幕を閉じました。
2014年の技能五輪全国大会、アビリンピックは、11月に名古屋市・吹上ホールなどを会場に行われます。

技能五輪の参加資格

満年齢23歳以下(一部競技を除く)で、各都道府県職業能力開発協会が行う地方予選大会等において優れた技能を有するものとして推薦を受けた方。

主な競技職種

機械系

【機械組立て】
図面を読み取り、ヤスリなどを使って部品を超高精度加工。自動加工装置などをすべてを人の技で実現する、ものづくりの原点ともいえる職種です。0.01mmの精度感覚が要求される繊細な技能です。

【フライス盤】
フライス盤とは、定位置で回転している回転切削工具で高精度に加工する旋盤の一種で、機械加工の現場に不可欠の技術です。平面の組み合わせによる立体形状の部品を製作する際などに活躍します。

【木型】
木型とは、木材などの素材を加工し、主に鋳型を製作する技術です。技能五輪では、0.1mmの寸法精度が要求される全行程を手作業で行います。「生きもの」である木材の性質を見極めることも重要です。

【自動車工】
自動車は最新技術が集積された複雑な精密機械なので、高度な技術なくしては点検、診断、修理ができません。安全で快適な走行のため、エンジン、燃料系、電気装置など、多岐にわたる技能が求められます。

金属系

【構造物鉄工】
鉄鋼材料を切断、変形、接合、組み立てることにより、用途に応じた自在な形を作り出す技術です。建築物、機械設備、工場、橋など、私たちの暮らしを支える構造物に不可欠の技術です。

【曲げ板金】
曲げ板金とは、平面の金属板を曲げて、溶接し、立体の製品に仕上げる技術です。展開図を描き、曲げ部材を正確に成形し、熱によるゆがみを考慮しながら溶接していきます。

【車体塗装】
自動車の傷を正確に復元したり、デザイン性の高い塗装を施すのが車体塗装です。むらなく美しく塗る技術はもちろん、原色から必要な色を調色する技術や、パテで整形する技術が求められます。

電子技術系

【メカトロニクス】
実際の生産現場と同じようなFA(生産自動化)モデルを使い、装置の設計、調整、プログラミング、ネットワーク運転など、現場を想定した課題で競う、知と技とチームワークが必須の職種です。

【電工】
電工とは、ビルや工場、一般家庭の電気設備工事のことで、スイッチやコンセントの取付、設備や照明への配線、配管などが主な仕事です。確かな専門知識と、高い技能が求められます。

建設・建築系

【建築大工】
家を建てるために必要な技術は、現寸図を描き、部材の木削り、墨付け、加工仕上げ、組立てと、多岐にわたります。技能五輪では、木造小屋の一部を製作し、その出来ばえを競います。

【家具】
ひとつの木製家具を見ても、脚部、箱部、扉部、引き出し部など、形も機能も実にさまざまなので、丸のこ盤、角のみ盤、電動ドリル、ジョインカッタなど、多くの道具を使いこなす必要があります。

【冷凍空調技術】
食材の配達や保管に欠かせないフロンガスを使った冷凍技術を支える技能です。フロンガスが流れる配管部分は高い気密性が必要なうえ、異種金属の接合などハイレベルな技能が要求されます。

【造園】
庭造りはもとより、公園緑地を計画し、快適な住環境をつくることも重要な仕事です。設計、石組みや植栽、細部の仕上げなど、知識、デザインセンス、施工技術など、さまざまな能力が求められます。

サービス・ファッション系

【フラワー装飾】
フラワー装飾は、生花、アレンジメント、花束などの製作や、ウインドディスプレイ、ステージ装飾などを制作するために必要な技術です。花を扱う腕前はもちろんのこと、アイデアと感性が試されます。

【洋裁】
ファッションは時代と共に変化し続け、止まることがありません。モードを先取りし、洋服という「かたち」で表現するためには、一枚の布地を自由自在に操る高度な技能が必要なのです。

【日本料理】
季節の食材を生かし、巧みな包丁さばきで調理する日本料理は、長年にわたって磨かれ、伝承されてきた伝統の調理技術です。盛り付け、器選びなどで、味とともに美しさも表現します。

【レストランサービス】
おいしい料理を提供し、お客様に感動をお届けするには、いかに手際よく、正確に美しいサービスをするかが重要ですが、そのためには、料理に関する知識はもちろん、一般教養も必要となります。

情報通信系

【ITネットワークシステム管理】
高い信頼性が求められるコンピュータのネットワークシステムを設計、構築、運用管理するのがネットワーク技術者です。コンピュータは日々進化を続けているので、新しい知識と経験が求められます。

【ウェブデザイン】
ホームページを、見やすく、わかりやすく、使いやすく、安全に、美しく表現するために、文字や画像情報などさまざまなコンテンツを、適切な形で構築していきます。

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