title_02_01

ヘアサロンでの通常業務にくわえ、テレビ、雑誌、映画、ショーなど、あらゆる場面でモデルのヘアとメイクを手掛けるヘアメイクアーティストの仕事。結婚式の花嫁のヘアメイクを担当することもあり、示されたコンセプトやシーンにあわせてモデルの魅力を引き出し、鋭い感性でビジュアルイメージを決定していきます。ヘアサロンやヘアメイク事務所に所属するほか、フリーランスで活躍するアーティストも数多く存在し、お客様やモデルはもちろん、スタイリストやカメラマンなどとも常に接する仕事のため、高度な技術のみならず、高いコミュニケーション能力とセンスも求められます。

pic_02_01

パーティー仕様のヘアメイクができるまで

結婚式やパーティーに招待された際の華やかなヘアメイクの過程を、40歳代のモデルを通じてご紹介します。

pic_02_02

1. 下地を塗った後、2色のファンデーションを混ぜて肌の色や表情を美しく引き立てます。さらに明るいファンデーションやパウダーでハイライトを入れ、自然な立体感を出します。

pic_02_03

2. 明るいベージュ系の色のアイシャドウでまぶたのくすみを消し、目頭から目尻へペンシルでアイラインを引きます。さらに柔らかい印象になるブラウンのアイシャドウを重ねてからリキッドアイラインを引き、ゴールドのアイシャドウを重ねてグラデーションをつけます。

pic_02_04

3. 明るいベージュ系の色のアイシャドウでまぶたのくすみを消し、目頭から目尻へペンシルでアイラインを引きます。さらに柔らかい印象になるブラウンのアイシャドウを重ねてからリキッドアイラインを引き、ゴールドのアイシャドウを重ねてグラデーションをつけます。

pic_02_07

4. まゆ毛は目頭や目尻の長さ、太さ、まゆ山の位置を数ミリ調整しただけでも雰囲気が変わるので、メイクをするときに時間をかけたいパーツ。コームでとかしながらラインから外れた不要な毛を専用のハサミでカットし、左右を見ながらバランスを調整します。まゆ尻はペンシルで描き足し、まゆ頭はパウダーで整えます。

pic_02_06

5. ビューラーでまつ毛を整えた後、マスカラを塗ります。下まつ毛はブラシを縦にして使い、ダマはコームでとかします。

pic_02_05

6. チーク(ほお紅)はあらかじめ薄い色のハイライトで肌色を明るく整えてから大きめのチークブラシを使って塗り、最後に再びハイライトで整えます。チークひとつで、クールで大人っぽい印象からキュートでかわいいものまでさまざまな表情が表現できます。

pic_02_08

7. リップベースを塗って唇の状態を整え、全体のバランスを見ながら口紅を塗ったあと、中央部分に濃い色のグロスを塗って立体感を出します。

pic_02_09

8. メイクや洋服のバランスを考慮してヘアをセットします。今回のモデルは面長なので、前髪を横に広く取ることでバランスを整え、メイクに合わせてかわいい雰囲気の髪型になるように作りあげます。

pic_02_10

9. トップはふんわりルーズなボリューム感を出し、毛先をカールさせることでやわらかい印象に仕上げていきます。

hairmakingpic_02_18-1

明るい肌色とナチュラルなカラーメイクで、若々しい印象を与えるメイクに仕上がりました。大切なのは全体的なバランスです。
ヘアスタイルのテーマは「結婚式にも参列できる簡単アレンジ」。少し崩れても今朝期のカールによってナチュラルかつ華やかに仕上がるので、参列用のドレスからちょっとしたお呼ばれにもぴったりです。

さらに詳しく知りたい方は動画をご覧ください

動画ではベースメイクの作り方から、ポイントメイクの仕方、ヘアスタイルの作り方までご紹介しています。プロの筆使いや細かい指使いまで見ることができます。

ヘアメイクアーティストの道具

メイクは下地作りからポイントメイクまで多種多様な道具を使います。目的や用途に応じて、微妙な違いのカラーや道具を使い分けるのも、ヘアメイクアーティストの技術とセンスにかかっています。

hairmakingpic_02_19-1

さまざまな表現ができるヘアメイク

単に美しさだけを追求するだけでなく、シチュエーションや服装、モデルの要望などに応じてさまざまな表情を作り上げるヘアメイクアーティストの仕事。ここでは、結婚式の花嫁のヘアメイクから、その豊かな表現の仕方をお見せします。

実例1

pic_02_11

披露宴の入場の際のヘアメイクです。挙式と同じドレスですが、ベールを外して前髪を軽く出し、チークもピンク系のものを目の下に入れることでキュートな印象に仕上げました。

pic_02_12

挙式用のヘアメイクです。ベールを被ってもきれいに見えるシルエットを大切に、シンプルで清楚な雰囲気をイメージし、タイトに大人っぽく仕上げています。

pic_02_13

お色直しのカラードレス用のヘアメイクです。前髪をしっかりとおろして後ろ髪もアップにし、華やかでボリューミーに仕立てています。

実例2

pic_02_14

ドレスの雰囲気に合わせ、かわいくナチュラルなヘアメイクです。ショートヘアを生かしたアレンジです。

pic_02_15

ショートヘアのアレンジです。挙式用は大人っぽさも感じさせつつ、かわいくシンプルに仕上げ、髪を後ろにまとめている風に見せることですっきりとした印象にしています。

pic_02_16

大人っぽくクールに仕上げたヘアメイクです。トップの毛をまとめて襟足を隠すことで、かっこいい印象に仕上げました。

取材協力
ピエドプール 宮本めぐみさん

日本美容専門学校を卒業して美容師免許を取得後、資生堂が経営するプロのヘア&メークアップアーティスト育成スクール「SABFA(サブファ)」で本格的にヘアメイクを勉強。2001年に長野市のヘアサロン「PiED DE POULE」に入社。現在はヘアメイクチーフとしてサロンで通常業務を行うほか、テレビ局でアナウンサーやタレントのヘアメイクを担当したり、テレビ番組のロケ撮影やCM撮影のモデルメイクも行っています。

ピエドプール公式 HP

pic_02_17
decorate_nav_01
decorate_nav_02
decorate_nav_04
decorate_nav_05
decorate_nav_06
MENU