ヘアサロンでの通常業務にくわえ、テレビ、雑誌、映画、ショーなど、あらゆる場面でモデルのヘアとメイクを手掛けるヘアメイクアーティストの仕事。結婚式の花嫁のヘアメイクを担当することもあり、示されたコンセプトやシーンにあわせてモデルの魅力を引き出し、鋭い感性でビジュアルイメージを決定していきます。ヘアサロンやヘアメイク事務所に所属するほか、フリーランスで活躍するアーティストも数多く存在し、お客様やモデルはもちろん、スタイリストやカメラマンなどとも常に接する仕事のため、高度な技術のみならず、高いコミュニケーション能力とセンスも求められます。
パーティー仕様のヘアメイクができるまで
結婚式やパーティーに招待された際の華やかなヘアメイクの過程を、40歳代のモデルを通じてご紹介します。
明るい肌色とナチュラルなカラーメイクで、若々しい印象を与えるメイクに仕上がりました。大切なのは全体的なバランスです。
ヘアスタイルのテーマは「結婚式にも参列できる簡単アレンジ」。少し崩れても今朝期のカールによってナチュラルかつ華やかに仕上がるので、参列用のドレスからちょっとしたお呼ばれにもぴったりです。
さらに詳しく知りたい方は動画をご覧ください
動画ではベースメイクの作り方から、ポイントメイクの仕方、ヘアスタイルの作り方までご紹介しています。プロの筆使いや細かい指使いまで見ることができます。
ヘアメイクアーティストの道具
メイクは下地作りからポイントメイクまで多種多様な道具を使います。目的や用途に応じて、微妙な違いのカラーや道具を使い分けるのも、ヘアメイクアーティストの技術とセンスにかかっています。
さまざまな表現ができるヘアメイク
単に美しさだけを追求するだけでなく、シチュエーションや服装、モデルの要望などに応じてさまざまな表情を作り上げるヘアメイクアーティストの仕事。ここでは、結婚式の花嫁のヘアメイクから、その豊かな表現の仕方をお見せします。
実例1
披露宴の入場の際のヘアメイクです。挙式と同じドレスですが、ベールを外して前髪を軽く出し、チークもピンク系のものを目の下に入れることでキュートな印象に仕上げました。
挙式用のヘアメイクです。ベールを被ってもきれいに見えるシルエットを大切に、シンプルで清楚な雰囲気をイメージし、タイトに大人っぽく仕上げています。
お色直しのカラードレス用のヘアメイクです。前髪をしっかりとおろして後ろ髪もアップにし、華やかでボリューミーに仕立てています。
実例2
ドレスの雰囲気に合わせ、かわいくナチュラルなヘアメイクです。ショートヘアを生かしたアレンジです。
ショートヘアのアレンジです。挙式用は大人っぽさも感じさせつつ、かわいくシンプルに仕上げ、髪を後ろにまとめている風に見せることですっきりとした印象にしています。
大人っぽくクールに仕上げたヘアメイクです。トップの毛をまとめて襟足を隠すことで、かっこいい印象に仕上げました。
取材協力
ピエドプール 宮本めぐみさん
日本美容専門学校を卒業して美容師免許を取得後、資生堂が経営するプロのヘア&メークアップアーティスト育成スクール「SABFA(サブファ)」で本格的にヘアメイクを勉強。2001年に長野市のヘアサロン「PiED DE POULE」に入社。現在はヘアメイクチーフとしてサロンで通常業務を行うほか、テレビ局でアナウンサーやタレントのヘアメイクを担当したり、テレビ番組のロケ撮影やCM撮影のモデルメイクも行っています。