「衣食住」と言われるように、服を着ることは、私達が生活していくうえで必要不可欠なもののひとつです。生地同士をつなげ、シャツやパンツに仕立てる縫製職人は、素材の相性を見極めてひつつの完成品を作り上げ、暮らしをより豊かにしています。ここでは、そんな異なる素材を職人技で「整える」仕事の一部を紹介します。
主な職種
- 婦人子供服製造
- ワンピース、ブラウス、ベストなど、女性と子供の服全般を製造する仕事です。商品を企画、生産して卸売をするアパレルメーカー、縫製などの加工のみを請け負う下請けとに分かれています。企画を行う場合、トレンドを生み出す自由な発想力が求められます。
- 縫製
- 布同士を縫い合わせて衣服や帽子などを作る仕事です。針と糸を使って手で縫う手縫いのほか、家庭用ミシンでの縫製、コンピューターを内蔵した高性能ミシンを使用した縫製などがあります。服のリメイクなども含みます。
- 紳士服製造
- スーツやパンツなどの紳士服を製造する仕事です。企画から行う場合は、素材選びから裁断、仮縫い、縫製、プレスまで行います。一般的に紳士服の私立ては婦人服や子供服よりも難しいと言われており、各工程で高い技術が求められます。
- 和裁
- 和服縫製の略で、着物などの和服を制作する仕事です。洋服は着る人のサイズに合わせた縫製が必要ですが、和服は袴と足袋をのぞいて、男性、女性、子供の3つの寸法しかありません。裁縫に使用する道具も洋裁と異なるため、独自の技術が必要です。
- 帆布製品製造
- 綿帆布を主とした重たい布織物で、天幕や日除けなどを作る仕事を指していましたが、近年ではそれと同等の化学繊維材料でできた生地で製品を作ることも含みます。製品にはテント、シーツ、コンテナバッグなどがあります。
- 布はく縫製
- 布はくとは綿、絹、麻かもしくはこれらを混合した糸から作られた布を指します。布はく縫製の仕事では、布はくを使用し白衣やワイシャツなどの衣類を製造します。衛生的な衣服が多いため、美しい裁断、正確な縫製技術が求められます。
- 製麺
- 生麺(ラーメン)、うどん、そば、ソウメンなどの麺全般を製造します。粉から加熱前の製品にする「麺打ち」までを行う場合もありますが、麺打ちを行ったあとに茹で、加熱、冷凍、包装などの工程を行う場合もあります。