令和3年12月17日(金)から20日(月)まで4日間の会期で「第59回技能五輪全国大会」「第41回全国アビリンピック」が開催されました。今回の大会は、名称も「Tokyo技能五輪・アビリンピック2021」とし、世界中を沸かせた東京2020オリンピック・パラリンピックに続き、東京を主会場として開催され、全国から約1500名に選手が集合し技能五輪42職種とアビリンピック25種目において競われました。各々が日頃磨いてきた技能を競いあう国内唯一の全国レベルの技能競技大会であり、夏のオリンピックに負けない熱い戦いが繰り広げられました。
メイン会場は国際的な展示会場である「東京ビックサイト」であり開催会場としてはとても素晴らしい環境です。しかしながら本大会も昨年に引き続き、コロナウイルスの感染対策を徹底した大会運営を行う必要があり、来訪者は事前に登録を行ない、ワクチン接種等を必須とした厳格な規定を設ける運用管理となっていました。やはり今年も、各県の選手団の応援団等は見ることが出来ず、厳しい入場制限と徹底した感染防止の対策による厳戒態勢のもとでの開催です。
ビックサイトのホールは一つひとつがとても広く、3~4つの競技職種が一つのホールで開催されており、より熱気と緊張感を感じます。静まり返った中で真剣な表情で集中している姿もあれば、大勢の競技者が同時に加工作業を行うことによる激しい動きとその音に包まれるホールもある。技能五輪・アビリンピックの競技会場は世界に誇る日本の技術・技能の素晴らしさとその魅力を感じる素晴らしい機会でもあるのです。昨年に続きコロナ禍による制限は受けながらもやはり今年も熱い戦いと挑戦のパワーを感じることができました。
「今年も技能五輪・アビリンピックの熱さは変わらない。これまでの努力の集大成の場なんだ!」
この熱気とエネルギーがある限り日本の未来、モノづくりの未来は明るいのだと実感できます。
それは、選手はもちろんのこと、その選手を見つめる大勢の人の目からも感じることができるパワーです。選手を育ててきた恩師、支えてきた会社の上司や先輩の選手を見つめる目には、あふれる愛と厳しさが同居する深い想いを感じます。その想いがあるからこそモノづくり産業や技能の競争力は次世代へと受け継がれていくのだと思います。
コロナ禍となって二回目の技能五輪となった今年も、平常時では考えられない苦労もあったと思いますが、これまで一生懸命高めてきた技能を思う存分発揮して競技に臨んだことはかけがえのない体験です。この場で感じた喜びや悔しさはこれからの人生において必ずプラスとなっていくものと思います。
オリンピックと同じ年に同じTokyoで開催となった今年の技能五輪・アビリンピック大会。参加選手たちにとっても、関係する全ての方にとっても特別な大会となったことでしょう。
今回長野県からは13業種、39名の技能者が参加しました。13名の選手が入賞を果たし、長野県選手団が「全国技能士会連合会会長賞」を受賞しました。
金賞 1名
銀賞 2名
銅賞 3名
敢闘賞 7名
全国技能士会連合会会長賞 長野県選手団
オリンピックイヤーとなった2021年の東京。もう一つの五輪として「第59回技能五輪全国大会」及び「第41回全国障害者技能競技大会(全国アビリンピック)」が無事に開催されました。2022年はコロナが収束し、いつも通りの大会へと戻れることを祈念いたします。たとえコロナ禍が続くことがあろうとも若者の技能へのチャレンジは続きます。