去る平成29年9月14日(木)13:30から、主として空調、給排水設備工事、土木工事を手掛ける建設業のルピナ中部工業株式会社に発表して頂き、その後製造業、建設業の4社を交えて意見交換を行いました。
事例発表概要
初めは新人を入れると時間が取られるといった社内の反発があったが、若い人を育成すること、若い人と
一緒にやって行くことで会社は活性化するという信念で、強引に入れた。その後若い人が一生懸命にやり、
彼らが育つことで、ベテラン社員も「自分も一緒に成長した」という様になり、社内の理解も得られ継続して職場体験受入、学校訪問による新卒者の積極的採用を図っている。
新人にいきなり多くの教育を詰め込むと、早く現場で会社の役に立つ仕事をしたいということで反発もあり「ものづくりマイスター制度」、職業訓練校の活用等により、ゆっくりと時間をかけて育成を図る様心がけている。特に、忙しいからといって計画した教育を中断するのではなく、現場の理解を得ながら教育をやり遂げる方向へ持って行っている苦労等についてご紹介頂きました。
また、朝全員で顔を合わせ、持ち回りで朝礼をすることにより、社員がお互い何でも話せる雰囲気になる
よう継続してコミュニケーションを図っている。
こうした取組の結果、皆の協力があって、技能五輪全国大会には4年連続出場出来るまでに力をつけている。
社長や管理職など上に立つ者が方針を決め継続してやっていけばこういう取組は定着する。という貴重
な経験に基づいたお話をして頂きました。
意見交換概要
・発表頂いたルピナ中部工業さんの様に社長の思いを若い社員に伝えることが無かったので、参考
にして行きたい。
・ものづくりマイスター講座を受けることによって整理整頓といった基本的なことも指導して頂き、また、
おとなしかった受講者が自信がついたのか積極的になって、いままでなかったグループの会話が出来てきた。
・社内のOJTでは理論が伴わないことがあるが、ものづくりマイスター講座では理論に基づいた指導を
行ってもらえるので、非常にメリットがある。
・教育に時間が取れないことに関しては、その日の業務内容をグループ、会社全体で共有し、計画的・
効率的に仕事を進め、ムダの改善や、作業時間の短縮を図る工夫が必要。
等の意見を頂きました。
まとめ
会社内でのコミュニケーションの活発化、ものづくりマイスター制度の活用等が技能伝承、人材育成に
大きな役割を担っていることがあらためて分かり、この報告等を通じて技能伝承の取組を行っていない
企業にPRして行きたいと思います。